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「バーフバリ 王の凱旋」感想─バーフバリ!バーフバリ!

作品情報

監督:S. S. Rajamouli

評価

☆☆☆☆☆(最高評価は☆5つ)

※以下は作品のネタバレを含むので、注意してください。

ネタバレ感想

 バーフバリ2、すごい映画でした。まるで少年漫画の大作を見てるように、見てるだけでワクワクしてテンションがあがる、そんな作品でした。とにかく熱量がやばかったです。

 その熱量にやられて、理性がマヒしました。いくらバーフバリが物理法則を無視しようが、頭の中で浮かぶのは「バーフバリ!バーフバリ!」という言葉だけ。バーフバリが何本も同時に矢を当てようが船が突然空を飛ぼうが、脳内は「バーフバリ!バーフバリ!」で一杯で、違和感が行方不明になっていました。

 さすがに、終盤で頭を使えと言われたマヘンドラが、ヤシの木を使って人間投石機を始めたシーンでは、隠れていた理性が顔をだして笑ってしまいましたけどね。

アマレンドラ・バーフバリについて

 そうは言っても、最初のアマレンドラ・バーフバリが登場して象をなだめるシーンでは、まだ理性が働いていて、物理法則どうなっとんじゃと突っ込みを入れる余裕がありました。

 ですが、アマレンドラが活躍するシーンを見る度に、徐々に脳内で「バーフバリ!バーフバリ!」との大合唱が鳴り響きはじめ、最終的には何を見ても「バーフバリ!バーフバリ!」と叫びたくなっていました。アマレンドラがかっこよすぎて。

 アマレンドラは戦ってもかっこいいし、ふるまいもかっこいいしで、まさにヒーローというべき存在でしたね。戦いでは素手だろうがなんだろうがとりあえず敵をなぎ倒し、1人ではかなわないような大群でも洪水を引き起こして倒してしまう。まさに爽快の一言です。華麗に人をぶっ飛ばす気持ちよさは、マトリックス・リローデッドを思い出させますね。

 そして、惚れた女性を守ると一度誓ったら、国王の地位がかかっていようが尊敬する国母と対立しようが、その誓いを果たす。そして、今わの際でさえ、自分ではなく尊敬する国母のことを気に掛ける。

 そんな素晴らしい人物ですが、決して近寄りがたいわけではなく、時には愚鈍でユーモラスな男を演じたりします。また、次期国王とばれても周りと壁を作るようなことはしません。

 「バーフバリ!バーフバリ!」と連呼したくなる偉大なヒーローでした。

バラーラデーヴァについて

 しかし、いくら魅力的なヒーローが居たとしても、悪役が小者だったらなんの面白みもありません。その点、バラーラデーヴァも最高でしたね。

 最初はただの優男かと思って見ていましたが、わっるいわっるい。

 計略を駆使し国母を騙してバーフバリを死に追いやる姿は、まさに卑劣な悪そのもの。デーヴァセーナをいじめて喜ぶ姿は、残虐という言葉を体現するかのよう。父のビッジャラデーヴァがかわいく見えるぐらいです。

 そして、純粋に強いという、ラスボスの必要条件も具備しています。すごいムキムキですし。その打撃は橋をも崩し、殴られてもなかなか倒れない。王家の血筋やばいですね。王家の血筋を引くバラーラデーヴァとバーフバリとの殴り合いのシーンは、すごく熱くなりました。

 厳しい戦いの末、そんな巨悪を倒したシーンでは、凄く盛り上がり、自然と「バーフバリ!バーフバリ!」という大合唱が起きました。

 僕の脳内で。

まとめ

 本作は、魅力的な登場人物たちのおかげで、理性が迷子になる素晴らしい映画でした。映画の中のモブと一緒に「バーフバリ!バーフバリ!」と叫びたくなるくらいに、勢いを持った映画でもありました。

 でも、さすがに映画館で「バーフバリ!バーフバリ!」と叫ぶことはしませんでした。当然です。やはり、一介の大人としては、周りに迷惑をかけるようなそんな衝動に従ってはいられません。

 なので、家に帰ってから「バーフバリ!バーフバリ!」と一人で連呼してました。

 あと、この記事を書きながらも。