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実写映画版「銀魂」感想ー原作を知っていた方が段違いに面白い作品

作品情報

監督: 福田雄一

銀魂実写映画第1作のレビューです。

評価

☆☆☆(最高評価は☆5つ)

※以下は作品のネタバレを含むので、注意してください。

ネタバレ感想

 今まで、漫画を原作とした実写映画、特にアクションが入るものはあまり出来が良くないというイメージがありました。最近見た中でいうと、ゴースト・イン・ザ・シェルが典型ですね。わざわざ実写化した意味もなければ、その映画を見る時間があるなら、原作を見る方がよっぽど良いじゃないかと思ってしまいます。

 実写版銀魂は、良い意味でそれを裏切ってくれました。原作キャラにうまく似せてきた役者陣、所々笑いを挟んでくるストーリー展開。全ての実写版映画がこれぐらいのクオリティを持っていてくれればなあと思う作品でした。

 役者陣の中でも、一番似ていると思ったのが新八です。まさに漫画の世界からそのまま飛び出してきたような再現度でびっくりしました。あまりのクオリティの高さに、これを超える実写化をするのは不可能だと思ったほどです。あの丸みを帯びたフォルムといい、フレームの色といい、質感といい、完璧に再現されています。あ、メガネかけの部分の方も普通に似ていたと思います。はい。

 そんな豪華キャストを雑に使っていくのが本作の良さですよね。神楽役の橋本環奈さんとか。普通に立ってればただの美少女で、神楽のはずなのに途中横顔にドキッとしてしまうほど。それなのに、それを嘔吐させるやらなんやらの雑な使い方。普段とのギャップと再現度の高さで笑いが止まりませんでした。あと、妙役の長澤まさみさんとか。あれだけ顔芸と絶叫ばかり繰り返す長澤まさみさんのギャップにやられました。

 あと、途中途中で挟まれるやたらとクオリティの低いCGにも笑いました。紅桜の触手とか。他の部分では割と質が高いのに、ちょこちょこ変なCGが入って、その雑さに笑いました。

 ストーリー、特にコメディパートは良かったですね。ナウシカとか、関係者に怒られるレベルのパロディを不意打ちで挟み込んできて、吹き出しました。それ以外の部分は、原作を読んでいるのでなんとも評価し難いですね。他の映画と比較すれば普通という感じだと思います。やっぱり、2時間ちょっとで、長年連載している銀魂の広い世界観を伝えるというのはちょっと難しかった気が。

 以上のように、実写映画版の銀魂は面白かったんですが、あくまで原作を知っていると面白いってレベルだったかと思います。笑った部分の多くは、原作からの再現度の高さなど、原作を知っている前提の面白さ。原作を知らない方が見ると、天人のコスプレ感やキャラの濃すぎるキャラクターなど、微妙と感じる部分も多々あったと思います。まさに、原作を知っていた方が段違いに面白い作品という感じでしたね。