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マゼラン(Magellan:Elcano)の戦略・テクニックについて

はじめに

 本稿では、シンプルだけれど楽しいボードゲームであるマゼラン(Magellan:Elcano)の戦略・コツについて紹介します。

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総論

・本作は、競りゲーのボドゲです。なので、できるだけ低い船員カードの数字・枚数でできるだけ高得点のカードを競り落とすことが目標となります。

・3人プレイ及び4人プレイ(嵐のヴァリアントあり)であれば、得点を取得するために使う船員カードの数字が、1得点あたり3以下であれば有利です。次に、4人プレイ(嵐のヴァリアントなし)では、得点を取得するために使う船員カードの数字が1得点あたり4以下であれば有利です。

・できるだけ低い点数・枚数でできるだけ高得点のカードを競り落とすためには、他の人よりも少しだけ高い点数で競り落とすことが重要です。そのためには、なるべく手札を多く持ち、各ラウンドの最後の手番を取れるような立ち回りをすることが重要です。

・バッティングした場合、自分の手札は減らず、他の人の得点の取得を邪魔することができます。そのため、やることがなくなった場合、(嵐のヴァリアントがある場合)裏向きにして出すなどして積極的にバッティングを狙っていくと良いでしょう。 また、バッティンングを嫌がった他の人に無駄にカードを使わせるという意味でも、わざとバッティングを狙うのは大事です。

相場について

3人プレイについて

次に、このゲームにおける相場について考えてみましょう。まず、3人でゲームを行う場合。この場合、各色18点(4×2+3×2+2×2=18点)、合計54点の得点カードが場にあることになります。3等分すると18点になるということは、一人当たりの得点の平均が18点になるということです。そして、仮にあるプレイヤーが23点をとった場合、場の合計点は54点しかありませんので、別のプレイヤーがそのプレイヤーに勝つためには以下の組み合わせになります。

プレイヤーA:23点
プレイヤーB:24点以上
プレイヤーC:7点以下

あるプレイヤーが7点以下となるというのは、ほぼありえないと考えられますので、3人プレイでは23点以上得点することができれば、少なくとも引き分け以上となることがわかります。そこで、自分の目標点を23点として設定し、得点1点あたり、手札の船員カードの数字を平均いくつまで費やせるか計算します。

そこで計算すると、まず手札の船員カードの数字は、各色最大で24(7+5×2+4+3)、合計72となります。それで23点を競り落とさなければならないことから、得点1点あたりの船員カードの数字は約3.1点(72÷23≒約3.13点)となります。そのため、以上の計算から、3人プレイでは、得点1点を獲得するにあたって使う船員カードの数字を3以下にすれば基本的に引き分け又は勝てることになります。

言い換えれば、2点カードを競り落とすには船員カードの数字の合計を6以下、3点カードを競り落とすには船員カードの数字の合計を9以下、4点カードを競り落とすには船員カードの数字を12以下とすることを目指すことになります。この数字を超えた場合には、積極的にバッティングを狙っていき、相手に相場よりも多くの船員カードの数字を使わせると良いでしょう。

4人プレイについて

嵐のヴァリアントを含めない場合

この場合、場の合計点は54点、一人当たりの平均は13.5点となります。あるプレイヤーが18点をとった場合に、別のプレイヤーがそのプレイヤーに勝つための組み合わせは以下の通りです。

プレイヤーA:18点
プレイヤーB:19点以上
プレイヤーC及びDの合計点:17点以下

二人のプレイヤーの合計が17点以下(平均8.5点以下)となることはほぼ考えられないと思いますので、4人プレイ(嵐のヴァリアントなし)では18点以上得点することができれば、少なくとも引き分け以上となることがわかります。そこで、自分の目標点を18点として設定し、得点1点あたり、手札の船員カードの数字を平均いくつまで費やせるか計算します。

上記と同様に、手札の船員カードの数字の合計は72ですので、それで18点を競り落とさなければならないことから、得点1点あたりの船員カードの数字は4(72÷18=4)となります。そのため、以上の計算から、3人プレイでは、得点1点を獲得するにあたって使う船員カードの数字を4以下にすれば基本的に引き分け又は勝てることになります。

嵐のヴァリアントを含める場合

この場合、場にある得点の合計は、54+(3×2+2×2+1×2)=66点、一人当たり平均は16.5点となります。あるプレイヤーが23点をとった場合に、別のプレイヤーがそのプレイヤーに勝つための組み合わせは以下の通りです。

プレイヤーA:23点
プレイヤーB:24点以上
プレイヤーC及びDの合計点:19点以下

二人のプレイヤーの合計が19点以下(平均9.5点以下)となることはほぼ考えられないと思いますので、4人プレイ(嵐のヴァリアントなし)では23点以上得点することができれば、少なくとも引き分け以上となることがわかります。そこで、自分の目標点を23点として設定し、得点1点あたり、手札の船員カードの数字を平均いくつまで費やせるか計算します。

上記と同様に、手札の船員カードの数字の合計は72ですので、それで23点を競り落とさなければならないことから、得点1点あたりの船員カードの数字は約3.1(72÷23≒3.13)となります。そのため、以上の計算から、3人プレイでは、得点1点を獲得するにあたって使う船員カードの数字を3以下にすれば基本的に引き分け又は勝てることになります。

具体的な戦略について

前半戦(1~3ラウンド)

 第1週目は、とりあえず様子見です。他の人が置いていない色の5あたりを置いておくと良いでしょう。また、それ以降についても、基本的に複数の色又は(嵐のヴァリアントがある場合)裏返し(2~3種類)に平均的に置いていきます。この時カードはより大きい数字が書いてある色を選んで置いていきます。

 ここで大事なのが絶対にパスはしないことです。競り落とせなければカードはいずれにせよ戻ってくるので、いらないカードを裏向きに出したり、絶対に勝てない色のところにカードを置くことにデメリットはなく、むしろ戦略の幅が広がってメリットしかありません。このようにして、とりあえず自分の手番が回ってくるようにしましょう。

 他の人があらかた数字を出してきたら、自分がギリギリで勝てそうな色のところに、少し積み増します。勝てそうな色がなかった場合は、とりあえず裏返しに置くなどしてバッティングさせて、他の人がカードを取れないようにしましょう。序盤はあまりカードを取れなくても、バッティングさせて次のラウンド以降で回収すれば良いだけなので心配することはありませんし、手札をあまり使わないことを意識しつつゲームを進めれば後で回収することは十分可能です。

後半戦(4~6ラウンド)

 この頃になると、かなりカードが溜まってくることかと思いますので、自分の手番が最後の方の順番になり、他のプレイヤーの数字よりも少しだけ高い数字で効率よく競りおとせるようになってくるでしょう。ただし、最後まで手札を大量に持っていってもしょうがないことから、4~5ラウンドあたりで持っている手札を徐々に得点に変えることを意識しましょう。バッティングでカードが溜まっているところを狙っていくのが王道です。

 第6ラウンドは、あまり戦略のない殴り合いです。平均的にカードを展開しても得点カードを取りにくいですし、手札が戻ってきてもしょうがないです。そのため、狙う得点カードを1〜2種類に絞って、限られた資源をそこに全て投入するようにしましょう。また、途中でカードを沢山使ってしまって手札が少なくなってしまった場合も同様です。

まとめ

 上記の通り、とりあえず前半戦(1~3ラウンド)は手元のカードを増やすことを意識することが重要です。得点カードを積極的に取るというよりも、むしろバッティングを狙いに行くぐらいの感じでも良いかもしれません。常に他の人のカードの枚数を把握して、自分が最後にカードを出せるようなポジションを確保し続けることが、勝利への近道です。

 後半戦(4~6ラウンド)は、そのゲームにおける相場を踏まえて、勝負所を見誤らずにカードを大量投入することも大事です。バッティングして場に3~4枚溜まったら確実に取りに行き、最低でもバッティングさせましょう。

 なお、3人プレイ及び4人プレイ(嵐のヴァリアントあり)であれば、得点を取得するために使う船員カードの数字が、1得点あたり3以下であれば有利です。次に、4人プレイ(嵐のヴァリアントなし)では、得点を取得するために使う船員カードの数字が1得点あたり4以下であれば有利です。

 上記を踏まえれば、かなり有利に立ち回れるようになるかと思いますので、あとは練習あるのみ!という感じです。