親指オートフォーカス(親指AF)って本当に必要なの?写真を初めてしばらく経った人が、一度は抱く疑問であるかと思います。別にシャッターボタン半押しでピントを合わせるだけでも良いじゃないかと思う方も多いでしょう。 そこで今回は、親指AFのメリット・デメリットについてまとめてみます。ついでに親指AFを使ってみた感想を書きます。 親指AFは、フォーカスのボタンとシャッターボタンが別です。言い換えれば、マニュアルで調節したピントが、シャッターボタンでずれてしまうことがありません。 マニュアルで撮るのは難しいし、マニュアルで撮る必要がないと考えているあなた。実際に親指AFで自由にマニュアルが使えるようになってみると、意外とマニュアルで撮るのが便利なことに気づくかもしれません。 例えば、暗いところでは自動ではピントが合わせづらいですが、そこをマニュアルでピントを調節することで、暗闇でもうまくピントを合わせやすくなります。また、通常ピントを合わせないようなところにピントを素早く合わせるにも、マニュアルは非常に便利です。 また、瞳AFがないカメラで目にきちんとピントを合わせるためには、マニュアルで操作する必要があります。 通常のシャッターボタン半押しAFでは、一度シャッターボタンを離してしまうと、再度シャッターボタンを押すタイミングでまたピントが自動で調節されてしまいます。それを避けるためには、シャッターチャンスまでひたすらシャッターボタンを押し続けなければならず、少々大変です。 親指AFでは、シャッターボタンをいくら押してもピントは変わりませんから、一度ピントを合わせた後にシャッターボタンを押しっぱなしにする必要がなく、楽です。 通常の半押しAFでは、一度だけピントを合わせるモード(いわゆる「S-AF」など。メーカーによって名前は違います。)と、半押しにしている間ピントを自動で合わせ続けるモード(いわゆる「C-AF」など。メーカーによって名前は違います。)を切り替えなければ、不都合なタイミングでピントが合う/合わないことがあります。 これに対し、親指AFにして、親指を押し続ける間ピントを合わせ続けるように設定すれば、親指を押しているタイミングにのみ常にピントを合わせ続けられることになるので、不都合なタイミングでピントが合う/合わないことが無くなります。 通常のカメラでは、シャッター半押しをすると自動でピントが合います。そのため、貸すときにピントボタンの使い方を教えないと、カメラを貸した友達がうまく写真を撮れないといったことになります。 私個人の経験として、ピントボタンを押した後にシャッターボタンを押すように教えても、そのように操作してもらえないことがままあります。 親指AFに切り替えた当初は、使い方を覚えるのに少し時間がかかります。まあ、100枚も撮れば慣れますけど。 当初、僕は親指AFは必要ないと考えていました。しかしながら、一度親指AFにしてみると、ピントを自分で自由に操れることの便利さ、面白さに気づくことになりました。特に、暗いところでマニュアルでピントを合わせられるようになって撮影できるシチュエーションが広がったり、あえてピントを外して表現の幅を広げたりすることができたりするのは、面白いです。 友達に自分のカメラを渡す時に説明の手間が少し増えたり、親指AFを練習するのに多少時間がかかるといったデメリットはありますが、それらのデメリットはそれほど大きくありません。 親指AFを使ってみて、合わなければすぐ設定を戻せば良いだけですから、この記事を読んでまだ親指AFを使うか迷っている方は、とりあえず設定を親指AFに変えてみることをおすすめします。はじめに
メリット
いつでもマニュアルが使える
ピントを合わせるためにボタンを半押しし続ける必要がなくなる
S-AFとC-AFの設定を切り替える必要がなくなる
デメリット
他人にカメラを貸す時に説明が少し大変
親指AFに慣れるのが多少面倒
感想