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「ブレット・トレイン」感想:カルフォルニアロールを期待したらかっぱ寿司だったような作品

評価等

☆☆☆(最高評価は☆5つ)

原題:Bullet Train

※以下は作品のネタバレを含むので、注意してください。

ネタバレ感想

本作は、カルフォルニアロールを注文したらかっぱ寿司が出てきて面食らったような作品だった。

トンチキ日本が見れるという噂を聞いて、わくわくしながら見始めたブレット・トレイン。東京タワーから街並みに移るシーン。日本語の看板を、わざわざ怪しい日本語に変換しているあたりテンションがあがった。キル・ビルを見て以降、よくわからない外国人の描くアンリアルなジャパンの姿が、楽しくて仕方なくなったのである。

しかし、本作は違った。本作は、意外とまじめに?日本について扱っており、この路線を目指すのであればもっとはじけてくれても良いと思った。それこそ、アフリカン・カンフー・ナチスのように。しかし、物語があくまでまじめに進むものだから、普通の映画として見始める自分がいた。

映画のストーリーは、エンタメとしてそれなりに面白かった。様々なユニークな登場人物が出てきて、上手に交錯していく部分など、うっすらと、原作者の伊坂幸太郎さんの雰囲気を感じた。しかしながら、結構テンプレ的な表現が多かったような気がしたのと、よりコメディ、よりトンチキな日本を期待して映画を見てしまったため、ちょっと違うなと思ってしまった。カルフォルニアロールを頼むときには、カルフォルニアロールの口になっているのである。そこに、ちょっとおいしいかっぱ巻きが出てきたとしても、なんか違うなと思わざるを得ない状況だった。

最後まで猛スピードで突っ切っていき、敵が味方になって最後に大ボスを倒す。Bullet Trainが京都に突っ込むシーンは映像美としてはすごかったものの、悪役が車にはねられて終わるというのはそこまで感慨もない終わり方だった。まあ、コメディだからこんなもんだろうという感じだった。面白いと自信をもって言えるほどでもないし、つまらない作品では断じてない。結論としては、たまにはあっさりご飯も良いかという感じである。

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